本文へ移動

老朽化のり面地質調査

ソイルサンプラー工法

吹付のり面の老朽化現象

乾燥収縮・凍結融解などによるひび割れ
 施工後30~40年経過し、耐用年数を迎え更新が必要なモルタル・コンクリート吹付のり面は、乾燥、凍結融解等によるひび割れ・空洞化および背面地山の風化など、経年変化による老朽化が進行し、崩壊の危険性が高まるなど、防災上深刻な状態となっている箇所が多く見受けられます。

ソイルサンプラー工法とは

調査機によるコアの採取
 ソイルサンプラー工法は、経年変化によって老朽化したモルタル吹付工の背面・地山から小型軽量な地質調査機(ソイルサンプラー)でコアを採取し、空洞や風化状況、地質構成を直接観察できる工法です。
 調査が困難とされる高所・急傾斜の老朽化した吹付のり面等においても、足場工などを必要とせずに調査でき、のり面の崩壊・崩落などを未然に防ぐ補修・補強等の対策工の選定に反映できます。

特長

  • 調査機(ソイルサンプラー)は小型・軽量で、引き上げ用の車輪、簡易足場を装備しており、ボーリングマシン調査に比べ、モノレールや索道運搬、足場仮設などを省略でき、コストダウンとともに施工性・安全性に優れています。
  • 事前調査で特定したひび割れや風化の進行など、劣化・老朽化の著しい箇所や、長大法面や急傾斜など崩壊のリスクが高い任意の地点を効率的に調査できます。
  • のり面・すべり面に対し垂直方向にせん孔し、採取したコアから風化状況を確認できるため、崩壊頻度の多い小~中規模崩壊を対象とした地質調査に適しています。※「切土補強土工法設計・施工要領」によると急傾斜地の約80%が崩壊深さ2m以下、約90%が3m以下の頻度で発生
  • 採取したコアを直接観察できるため、吹付材料の強度・厚さ、吹付背面の空洞、地山の地質構成など多くの情報を得られます。

施工の流れ

地質調査機(ソイルサンプラー)

地質調査機(ソイルサンプラー)
サイズ:幅1.08×長さ1.4×高さ1.9m
重量:90kg(足場、タイヤ装着時)/分解時最大18.1kg

1.調査機の運搬

調査機の運搬
不陸・狭小箇所などでは分解し、人肩運搬が可能

2.調査機の引き上げ

調査機の引き上げ
ウインチで調査地点まで引き上げ

3.調査機の固定

調査機の固定
コンクリートアンカー等で本体を固定

4.せん孔

せん孔
せん孔状況(亀裂進行のり面)

5.コアの採取

コアの採取
コア採取(46-30mm Wコアチューブ)

6.検尺1

せん孔深度確認
せん孔深度確認

6.検尺2

検尺
コア箱に収納・掘進長検尺
TOPへ戻る